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九十九屋さんたの妖怪古今録

神楽と狐たち

狐釣りに似た妖怪の話

船橋大神宮で行われる十二座神楽には『天狐舞』があります。

天狐舞は主に五穀豊穣を祈るものです。
耕す動作を真似たものが中心で見ていると確かにそう思わせます。狐はお稲荷さま、稲の精霊の御使いですからもっともな事です。さらに狐に天をつけることで、神様の使いであるのをしめしているのです。その姿は、面を始め、衣装も白を貴重とした清らかさを感じるものです。

十二座神楽には含まれませんが、狐が登場する神楽はいくつかあります。狐が玉で遊んでいると神様がそれを取り上げようとする『狐退治』。一族を猟師に捕らえられた狐が、説得しようと人に化けて説教をするものの、最後はエサにつられて正体を現す『狐釣り』などです。

そんな狐釣りに似た妖怪の話か伝わっています。
甲斐の夢山の麓に弥作という猟師がいました。弥作の為に仲間を失った狐は、彼の伯父である宝塔寺の白蔵主という住職の姿になって、弥作の罠を買い取りました。金を使い果たした弥作は金を無心しに宝塔寺に出かけます。古狐は先回りをして本物の住職を殺し、再び白蔵主を装って弥作を追い返しました。その後五十年もの間住職を演じていましたがある時気付かれて犬にかみ殺されました。
 ところが白蔵主と同じ名で呼ばれる狐の話が大阪にもあり、また違う展開を見せます。

狐の話は次回にも続きます。
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